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受賞者一覧

令和4年度/第44回受賞者

環境部門[容器包装リサイクル推進タイプ](2022)
農林水産大臣賞

味の素冷凍食品株式会社

代表取締役社長:寺本 博之
所在地:東京都中央区
業種:冷凍食品の製造・販売
> 公式ホームページ

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【功績申請の概要】

  • 味の素グループは、事業を通じて社会価値と経済価値を共創する取組により成長してきた。この取組をASV(Ajinomoto Group Shared Value)と称し、現在も経営の基本方針(ASV経営)としている。当社(味の素冷凍食品㈱)では、冷凍食品の基本価値である「簡便・時短」「経済性」「フードロス削減」と、味の素グループならではの付加価値「おいしさ」「楽しさ」「健康」を提供することで、社会課題解決や生活者ニーズに対応し、ASVを推進してきた。
  • 2021年からは味の素グループならではの付加価値に、サステナビリティの礎となる「CO2削減」「プラ削減」「フードロス削減」「サステナブル調達」を追加し、環境負荷低減の取組をさらに強化している。
  • 環境負荷低減の取組のひとつである「プラ削減」では、社会課題であるプラスチック廃棄物の低減を目的に、家庭用冷凍食品「地鶏釜めし」のパッケージを当社調べでは冷凍食品業界では初めてプラスチックフィルムから紙を一部使用した紙フィルムへの切り替えを実施した。
  • 開発にあたり、冷凍食品は温度変化で結露が発生しやすいため、耐水性や耐強度など紙フィルムでの袋パッケージ化は高いハードルであったが、包装材料の組み合わせと安定生産の確立に向け試行錯誤を繰り返しながら、検討開始から1年半の期間を経て、紙を51%以上使用した袋包装製品(地鶏釜めし)を実現した。
  • パッケージ変更により、従来品比で約9.7%のプラスチック使用量の削減が見込まれる。パッケージには「プラスチック使用量削減」を訴求するため、パッケージの表面には紙のリサイクルマークを追加し、裏面には当社コーポレートキャラクターの「あじペン®ECO」マークを掲載した。

(資源・環境保全対策

容器包装リサイクルの推進)

○容器包装の軽量化・薄肉化・小型化、リユース(リターナブル)容器等の状況

 環境負荷低減の取組としては、従来取り組んできたフィルムやトレイの縮小・薄肉化に加え、フィルム材料の一部を紙で代替した紙フィルム化や、植物由来の原料を使用した包材の導入、製品出荷時のPP(ポリプロピレン)バンド使用量削減などの省資源化を行っており、2021年度ではプラスチック複合素材を対象に使用量は33.8t/年を削減した。

○容器包装の易リサイクル化の取組状況

 使用済みPETボトルのリサイクル原料を使用した素材の導入、また複合素材から構成されるフィルムを、必要な機能は維持させつつ単一素材化(モノマテリア化)することで、リサイクルしやすい包材の切替え・導入を随時行っている。

○容器包装に係るその他環境対策の取組状況

 味の素グループは、プラスチック使用量の削減とともに、プラスチックを廃棄物ではなく資源として循環できるような新素材や新技術の開発に取り組み、2030年度に「プラスチック廃棄物のゼロ化」を目指している。

(環境問題への社内体制等

○環境問題への社内組織の状況等

・味の素グループでは、2030年に環境負荷50%削減を掲げて、「CO2削減」「プラ削減」「フードロス削減」「サステナブル調達」などへの取組を強化している。

・当社でも、2021年には「サステナビリティ推進プロジェクト」(執行役員を長とする)、2022年8月からは、社長と生産、マーケティングの取締役のトップが長となる組織として「サステナビリティ戦略委員会」にアップグレードし、全従業員が意識高く推進・加速している。

○消費者への情報提供等の啓発活動の取組

・当社の環境への取組としては、以下のホームページへ掲載している。

https://www.ffa.ajinomoto.com/sustainability

・本ホームページでは、上述のASV(Ajinomoto Group Shared Value)の推進及び進化を図解で示し、当社の環境への取組について、以下の情報提供を行っている。

 ①温室効果ガス削減:製造時及び輸送時の取組、モーダルシフト、共同配送

 ②プラスチック廃棄物削減:トレイ不使用、パッケージの省資源化、PPバンド使用削減、紙包材導入、易リサイクル素材の採用

 ③フードロス削減:製造時の取組、賞味期限延長

 ④サステナブル調達:持続可能な原料調達、資源循環の取組、水使用量の削減、原材料調達への環境配慮

・また、健康への取組(食物アレルギー、減塩・減糖、野菜・タンパク質摂取、ユニバーサルデザインフード・栄養ケア)についても情報提供している。

○環境行政に対する対応・協力等

 日本冷凍食品協会の環境部会に参加し、またワーキンググループにも参画し、業界標準の作成に関与し、国への提言を進めていく予定。