受賞者一覧
令和3年度/第43回受賞者
【功績申請の概要】
- 当社は、北海道産の原材料にこだわった商品づくりを心掛けており、秋鮭などの地元の水産資源を積極的に活用することで、漁業者をはじめとした水産業界の発展に寄与している。
- 日高定置漁業者組合の銀聖プロジェクトの一員として、地元のブランド鮭である「銀聖」のブランド化に向けて尽力した。この取組の結果、「銀聖」は地元を代表する特産品として定着し、水産関連業界の振興や地域経済の活性化につながった。
- 新商品の開発にも注力しており、一般財団法人食品産業センターの優良ふるさと食品中央コンクールで、平成15年度に「銀聖鮭山漬(やまづけ)」が、27年度に「北海道えりも鮭ジャーキー(チーズ入り)」が、それぞれ農林水産大臣賞を受賞した。
- 一般社団法人北海道食品産業協議会の活動に積極的に関わり、代表取締役社長である傳法貴司氏は、平成22年5月に理事、平成29年9月から副会長に就任し、食品産業の振興及び業界の発展に尽くしている。
(農商工連携の推進)
〇国産農林水産物の利用や契約栽培の推進
・北海道産の原材料にこだわり、近海で獲れた鮭や筋子を使用した商品を製造しており、鮭に関しては、平成28年度までは北海道産が100%となっていたが、近年、秋鮭の不漁によって漁獲量が減少するとともに、筋子などの価格が高騰したことから、やむを得ず代替品の鮭や鱒子を輸入したため、以前よりは北海道産の鮭の割合は低下しているものの、依然として90%以上を占めている状況にある。
・主力商品である「銀聖」は、北海道日高沖で獲れた銀毛鮭の中から、魚体の大きさなどの基準を満たし、厳格な鮮度保持がなされたブランド鮭である。このブランド化に当たっては、日高定置漁業者組合の銀聖プロジェクト委員会が平成13年からブランド価値向上の取組を続けており、当社もその一員として積極的に活動している。
・この「銀聖」を数日かけて塩漬けにした「銀聖鮭山漬(やまづけ)」は、平成14年度に一般社団法人北海道食品産業協議会の北海道加工食品コンクールで北海道知事賞を受賞し、翌15年度に一般財団法人食品産業センターの優良ふるさと食品中央コンクールにおいて農林水産大臣賞を受賞した。
〇生産者ヘの技術指導等、農林水産業への支援
・「銀聖」に関しては、基準を満たす鮭のみを厳選し、「銀聖」として認証した鮭にはラベルを貼付するとともに、個包装の商品にも製造者のイニシャル(記号)入りの銀聖認証の小シールを貼付するなどをして、確固としたブランドを確立し、イベントへの参加や協賛などに取り組むことにより、地元の水産関連業界の発展及び地域経済の活性化に寄与している。
〇国産農林水産物を利用した新商品開発
・北海道産の鮭と北海道産のプロセスチーズを使用し、特製の調味料を加えてスパイシーに仕上げた鮭ジャーキー「北海道えりも 鮭ジャーキー(チーズ入り、1袋35g)」を開発した。この商品は、一般社団法人北海道食品産業協議会主催の第22回(平成26年度)北海道加工食品コンクールで北海道知事賞を受賞し、翌27年度、一般財団法人食品産業センターが主催する優良ふるさと食品中央コンクールの国産畜水産品利用部門において農林水産大臣賞を受賞した。
・北海道産の鱈にチーズを加えて乾燥させ、かくし味に鮭醤油の「魚々紫(ととむらさき)」を使用した鱈ジャーキー「北海道えりも 鱈ジャーキー(チーズ入り、1袋30g)」を開発し、第26回(平成30年度)北海道加工食品コンクールで奨励賞を受賞した。
〇販売方式や販売ルートの工夫等による販売促進
・これまでの販売方法とは別に、販売が好調な量販店向けに小ロットでも対応するよう取組を強化するとともに、通販用の商品についても、商品のグラム数を減らすなど、消費者ニーズに応じた商品づくりを行った。
・新型コロナウイルス感染症の拡大によるステイホームに伴い、家庭向け商品の需要が増加したことから、宅配業者との関係強化を図るとともに、通販業者への営業を強化して対応した。
(地域農林水産業との連携、地域活動等)
〇地域社会との連携状況
・「銀聖」のブランド化に向け、日高定置漁業者組合の銀聖プロジェクト委員会の一員として、漁業者や加工事業者、地元の自治体などと連携しながら、全国の物産展等のイベントや催事などに積極的に参加し、直接消費者と接する機会を持つなど地道な取組を行ってきたことにより、ブランド鮭である「銀聖」は商品の付加価値が高まり、地域の特産品として定着した。
〇地域の農協、漁協、地方食品産業協議会等との協力状況
・北海道日高振興局や日高定置漁業者組合、北海道漁業協同組合連合会、えりも漁業協同組合等との協力関係を構築しており、地元の漁協や町が開催するイベント、催事への積極的な参加、協賛を行っている。
・また、代表取締役社長である傳法貴司氏は、平成22年5月に一般社団法人北海道食品産業協議会の理事、平成29年9月から副会長に就任しており、これまで11年以上にわたって同協議会の活動を支えるとともに、食品産業の振興に尽力している。
〇地域の雇用先としての貢献
・当社では、65歳を超えた者については面談を通じて本人の働く意欲、健康面を考慮した上で継続雇用をしている。
・現在、65歳以上の雇用者は3名であり、健康であれば働きたい者へ就労の機会を提供し、生活基盤の安定に寄与したいと考えている。
(食品表示法への対応)
〇商品に貼付するラベルについては、食品表示法に基づき、ガイドラインに沿って適切に対応している。