受賞者一覧
令和元年度/第41回受賞者
【功績申請の概要】
- 能登牛生産者との連携強化を図るとともに、平成10 年には「天狗能登牛」を商標出願し、熟練された製法により肉本来の旨みを充分に引出したソフトな「能登牛ビーフジャーキー」や「天狗能登牛入り金沢カレー」などの商品を開発した。 また、 「天狗ハムオンラインショップ」を平成 29 年に開設し、消費者へのサービス向上と販売促進に取り組むなど、能登牛のブランド力向上と生産振興に尽力している。 さらに 、平成 21 年度より毎年春秋に 開催している 「天狗中田本店能登牛祭り」を 通じて、 能登牛の 認知度向上と販売強化に取り組む等 により、平成 30 年度の能登牛年間出荷頭数は目標の 1,000 頭を達成した。
- 石川県内で養豚業を営む4戸の能登豚生産者グループである「むつみ会」との連携強化を図り、能登豚を全量買い上げるとともに、平成 10 年には 「天狗能登豚」を商標出願し、高級ギフト用の骨付きハムを開発し、 能登豚のブランド力向上と生産振興に尽くした。
- 平成16 年に ISO9001 「品質マネジメントシステム」を自社で取得するとともに、衛生管理体制の強化を進め、一切外気に触れず年中コンスタ ントに最良の状態でデリバリーで きる「金沢ミートパッカー」を開設。食品衛生の指導・強化に尽くした 。 なお 同工場は、平成 28 年 8 月 25 日に「食品衛生優良施設」として石川県知事表彰を受けた。
●功績申請の具体的内容
(業界における指導力、人望)
性格円満にして温厚篤実、責任感強く、30 年以上食肉加工業に携わり、鋭い見識と旺盛な探究心から、原料豚肉の安定確保に注力するとともに、その高潔な人格と豊富な経験を活かして食肉加工業界の健全な発展に尽力し、業界からの信望は極めて厚い。
(し界の発展への寄与)
○企業又は団体における活動
平成13 年6 月より天狗ハムの代表取締役社長として会社運営の陣頭指揮をとり、あらゆるお客様ニーズに応えるべく研鑽と努力を積み重ねてきた。天狗ハムの社長として「より確かな品質と丹精込めた商品づくり」をモットーに、地域資源の有効活用と生産振興を図るため、地域の生産者の顔が見える良質な素材選びに努めるとともに、熟練された製法により、素材の特長を活かした「ハーブウインナー」を開発し、同製品は平成21 年8 月6 日に2009 食肉産業展「私が選んだソーセージ人気度チェックⅡ」で最優秀賞を受賞した。
○食品衛生管理の指導・強化に尽くした功績
平成16 年にISO9001「品質マネジメントシステム」を自社で取得するとともに、衛生管理体制の強化を進め、一切外気に触れず年中コンスタントに最良の状態でデリバリーできる「金沢ミートパッカー」を開設した。
同工場は、平成28 年8 月25 日に「食品衛生優良施設」として石川県知事表彰を受けるなど、衛生管理、温度管理が徹底された先駆的な優良施設として高く評価されており、衛生管理体制の一層の充実と安全・安心な商品の提供に取り組んでいる。
○循環型社会の推進に尽くした功績
業界に先駆けてスチームを効率良く通す「横型レンダリング装置」を導入し、精肉の処理過程で出る副産物をレンダリング処理し新たな商品価値を見出している。また、直接食用にならない骨や脂肪、内臓などの未利用部分を加熱処理し食用油脂や飼料用油脂、肥料用原料、ペットフード用原料として活用し、皮は塩蔵して皮革製品の原料として活用するなど、「命あるものへの感謝と責任」という天狗ハムの信念のもと、循環型社会の実現に向けて尽力している。
○食肉の安定供給及び食肉流通の健全化に尽した功績
牛由来の不可食部位を原料とした肉骨粉については、BSE の発生以降、牛への誤用を防止する観点から、国の「肉骨粉適正処分緊急対策事業」により適正に焼却処分することとなったが、氏は、本事業の受け皿として、平成15 年10 月に「協同組合金沢ミートプロダクツ」を設立し本事業の推進に取り組むなど、我が国食肉流通の健全化に貢献している。
〇牛肉の風評被害に対応した功績
平成24 年5 月に全国食肉業務用卸協同組合連合会の理事に就任し、平成25 年5 月より常務理事としての重責を担い、業務用食肉の安定確保等に係る諸問題への対応に取り組んでいる。
〇食品の信頼性向上に尽くした功績
「食品の信頼性向上委員会」の委員として、自主回収を行うか否かの判断は会社によって温度差があるため、食肉加工業界全体としての自主回収の判断目安など、統一的な考え方を早急に整理する必要があると提唱し、その後、同委員会において食品事故が実際に起きた場面での実践的な対応マニュアルとなる「食品事故発生時対応マニュアル(食肉製品編)」(平成27 年3 月発行)が取り纏められ、他の食品業界の先導的マニュアルとなった。
また、平成29 年度から同委員会の委員長に就任すると、本マニュアルを組合員のみならず、保健所や関係団体等にも広く配布し活用を図るよう提言し、食品事故発生時の迅速的な対応の徹底を図ってきたところであり、食品に対する信頼性の向上に尽力している。
○能登豚のブランド力向上と生産振興に寄与した功績
石川県内で養豚業を営む4戸の能登豚生産者グループである「むつみ会」との連携強化を図り、能登豚を全量買い上げるとともに、平成10 年8 月7 日には「天狗能登豚」を商標出願(登録日:平成12 年1月21 日)し、高級ギフト用の骨付きハム、「能登牛ビーフジャーキー」や「天狗能登牛入り金沢カレー」などの商品を開発した。
また平成21 年度より毎年春秋に「天狗中田本店能登牛祭り」を開催し、地元の消費者に能登牛のステーキやコロッケ等を提供するなど、能登牛の認知度向上と販売強化に取り組んできた。こうした氏の取組により、平成30 年度の能登牛年間出荷頭数は目標の1,000 頭を達成し、同社は令和元年5 月25 日に「能登牛銘柄推進協議会」から功労者表彰を授与された