受賞者一覧
平成28年度/第38回受賞者
食品流通部門(2016)
農林水産省食料産業局長賞
全日食チェーン長野協同組合
代表理事(理事長):尾﨑 和雄
所在地:長野県 松本市
業種:ボランタリーチェーン
【功績申請の概要】
- 本組合は、平成12年から、全日食チェーンの13番目の地区本部として、8企業12店舗でボランタリーチェーン活動を開始。卸主宰などの各種ボランタリーチェーンが衰退していく中、全国チェーン組織のメリットを活かし、小売主宰のボランタリーチェーン化を進め、平成28年3月末現在、長野県内を中心に、山梨、群馬の一部地域を含む3県内の20組合員29店舗が加盟するまでに成長。
- 全品供給体制を基本とする中、温度帯の異なる商品を同じトラックで運ぶことにより、生鮮品・日配品は2個以上、グロッサリー・日用品は3個以上であればバラで出荷対応するという多頻度小ロット配送を実現。これにより、トラックの積載効率が向上し、配送コストを削減。加盟店にとっても、全カテゴリーの商品が一度で納品されるため、荷受け・品出しが1回で済み、運営コストの削減に繋がっている。全日食物流の納入は店舗の開店前を基本とする深夜納品となっているため、渋滞がなく配送時間が短縮。加盟店舗にとっても、朝には全商品が揃っており、作業効率が向上。
- VC-POSシステムは、全国の加盟店が販売するすべての商品が登録され、売上管理等を一括処理しており、これによる売れ筋情報や販売予測が各店舗で活用されている。すなわち、本システムによるビッグデータを活用すること等により、「厳選得価」(より多くの店舗で取り扱いがあり、多くの店舗で売れている商品)を売上げの軸として販売を強化。また、本システムの自動発注、欠品防止などの機能は、精度と効率のよい店舗運営に活用されている。加盟店と本部の間では全日食チェーンシステムが構築されており、取引先との受発注は本部が店頭情報を踏まえて一括して行うことにより、加盟店の負担軽減、商流コストや人件費の削減が行われている。
- 全日食の長野チルドセンター(松本市)を物流拠点とするとともに、グロッサリー商品は首都圏センター(坂東市)から、生鮮商品は新潟チルドセンター(長岡市。新潟地区と共同運営)から横持ち・集荷し、長野チルドセンターでそれらを混載して加盟店舗に配送。これにより、物流の低コスト運営と加盟店舗への小ロットでの全品適時供給体制を実現。山に囲まれた地形から加盟店が点在する中、組合員以外の店舗も員外店舗として共同配送することで配送費を軽減。
- 加盟全店に本部ホストサーバーに接続されるパソコンを無料配布し、本部・加盟店間、加盟店同士の情報共有化、ネットワーク化を図っている。また顧客アンケートと顧客データを販売戦略に活用するとともに、顧客満足度の高い店舗作り目指す取組も開始。