受賞者一覧
平成28年度/第38回受賞者
【功績申請の概要】
- 卓越した指導力により、水産物流通業界が抱える諸問題、特に、食の安全・安心に関する諸問題の解決に率先して取り組み、水産物流通における安全・安心の確保に多大な貢献。例えば、平成24年頃から生じた豆アジやシラスにフグの稚魚が混入したまま流通する事案について、水産物卸業界も消費者の信頼を得るための行動を起こすべきと提唱し、平成25年8月には「フグ混入防止」のためのパンフレットを作成するとともに、各都道府県の衛生・水産所管部署に対し混入防止のための協力を依頼し、同時に、会員に対しては混入防止策の徹底を指示・要請する等、主導的に対策に取り組んだ。また、大学の研究者に実態解明に繋がる調査を依頼し、その結果、「仮にフグ稚魚の混入したシラスを食しても健康被害はない」との調査結果が学術誌に発表される等の学術成果を得た。
- 水産物卸売業者の立場から、供給面では水産加工・流通施設の整備、資源の保全と持続的利用の推進に尽力し、需要面では、同会(魚食普及センター)と「おさかな普及協議会」との活動である小学校おさかな学習会や学術セミナー、料理教室、Fish-1(フィッシュ・ワン)グランプリの開催等を通じて、水産物の消費拡大と魚食普及に貢献。 各種施設のHACCP認定の促進を通じて、水産物輸出の飛躍的拡大に尽力。
- 「水産物の安定供給を通して人々の暮らしを支える」との基本理念の下、高度な情報収集力と分析力、年月をかけて築き上げた信頼関係により、多様化する消費者ニーズに迅速に応え、また海外にも目を向ける等、変化に即時に対応することにより、企業としての収益性を高め、同社の健全な発展に多大な貢献。永年の経験に裏打ちされた高い見識から、同社が卸売業者として営業している5市場(大阪市中央卸売市場本場、同東部市場,大阪府中央卸売市場、和歌山市中央卸売市場、大津市公設地方卸売市場)がともに発展していくためには、各市場が他の市場にはない特色を発揮することが重要として、市場開設者や水産仲卸業者、売買参加者に働きかけ、それぞれの特色を打ち出した市場作りを牽引。 上記5市場の活性化を図るため、自社が有する産地情報や消費動向を各市場の仲卸業者や売買参加者に積極的に提供する等によりネットワーク作りを推進し、市場における公正な取引環境の確保、市場経由率の拡大等を図ることにより、市場全体の健全な発展に貢献。