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受賞者一覧

平成28年度/第38回受賞者

食品産業部門<経営革新タイプ①>(2016)
農林水産省食料産業局

株式会社 館林うどん

代表取締役:小暮 高史
所在地:群馬県 館林市
業種:乾麺製造・販売
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【功績申請の概要】

  • ○弊社はHACCPのシステムをもとに、お客様に安全・安心な食品をお届けし、安心してお召し上がりいただくことで健やかな社会の実現に貢献する。 ○全従業員がHACCPシステムの導入目的および推進意欲を、「食品安全方針」として理解し、目的意識の共有化を継続的に持っている。 ○また、商品づくりにおいては地域性や季節性などを盛り込むことにより、食卓に話題と賑わいが溢れること目標としている。 ○弊社は昭和22年に創業以来、「日本の銘麺として恥じない製品づくり」を社是とし、麺づくりに誠実に徹してる。

 

(経営近代化・合理化、生産性の改善向上等)

○新たな事業活動の展開による経営の向上

・東洋大学食環境科学部と共同で、麺に野菜の粉末を練り込んだ6種の野菜うどん(ゴーヤ、人参、ほうれん草、パンプキン、生姜、パプリカ)を開発した。

・うどんと一緒に天ぷらやおにぎりを食べる習慣に着目。炭水化物や脂質の過剰摂取で糖尿病のリスクが高まることを防ぐため、うどんの栄養バランス改善に乗り出した。

・改善方法として、うどんに野菜の成分を添加。野菜の栄養分を損なわないよう真空凍結乾燥して粉末化し、小麦粉に5%の割合で練り込みました。平成28年8月に、すでに商品化している紫いもうどんと共にほうれん草うどん、パプリカうどんを商品化して発売した。

・今後も大学と共同開発を継続し、それぞれの麺に合うめんつゆの考案や、米粉を使った麺の開発にも取り組んでいく。

 

○設備導入、工程見直し等による生産性の向上

・弊社の工場は、安全な食品製造のために必要な「適切な設備と衛生管理と「HACCP」(安全な食品製造の仕組み)」認証工場である。

・HACCP認証を受けるにあたり、製造過程の管理の高度化を図り、このための建物の整備、機械・装置の整備を行うとともに、その運用体制の整備を併せて行いました。これにより、生産性の向上はもとより、危害要因の発生を除去し、製造過程の管理の高度化に繋がった。

 

○新製品開発による市場開発

・群馬県富岡市の富岡製糸場の世界文化遺産登録を記念して、同じ群馬県として何か応援出来ないかと考え、繭娘麺(まゆこめん)を開発した。

・特注の繭型スチロール容器に群馬県産小麦粉、桑の葉を100%使用したシルクパウダー入りのうどんです。朝日・読売・上毛新聞(地元紙)などにも取り上げられ、平成27年3月放映「森永卓郎の元気情報2015」など3回群馬テレビ(地元テレビ)でも紹介された。そのユニークな形から平成27年度のグッドデザインぐんま商品にも選定されました。

・また、平成24年には館林市がスカイツリーから63.4kmに位置している市にちなんで634mm、634g、634円の世界一長いうどんを開発し、NHK他民放全テレビ局を含め、雑誌、新聞などに紹介された。

・さらには、平成24年6月3日午後4時に館林市に社会福祉などに役立てて欲しいと1万本の売上達成と共に634万円売上全額を寄付した。

本先では、加工食品のなかでも製造が難しいとされる本格的な「醗酵サラミソーセージ」の開発に着手している。現在は試作段階だが、ハム、ソーセージのほかに保存期間の長い本商品がラインナップされることで、商品の幅が広がることによるギフト商品の売上高増加につながることから、総体で年間1,000万円程度の売上増加が見込まれる。

 

○販売促進

・日本の伝統食であるうどんを海外に発信すべく、海外の展示会などにも積極的に参加。IFEロンドン国際食品見本市や最近では香港フードエキスポ、シンガポールのOishii_JAPANにも毎年出展している。また昨年9月から香港TVのネットショッピングを開始した。

○従業員の資質の向上のための取組み

・群馬県労働局指導のもと新入社員にはキャリアアップ訓練計画を実施している。

3カ月(300時間)のOJT、OFF-JTの訓練でビジネスマナー、コミュニケーション、チームワーク、企業活動(事業領域、組織、経営理念、社是等)の理解、職業倫理とコンプライアンス、接遇(身だしなみ、態度、CS(顧客満足))などを学んでいる。

 

○独自の製造方法及び技術研究開発の推進・充実

・弊社の看板商品の「玉練」は、昔ながらの俵型と紫帯締めを採用しています。味だけではなく、お客様にうどんの歴史文化を伝えたい為に、素材からも継承している。

・麺は生き物です。毎日毎日、何十年とうどんを作ってきてもその日の気候で麺生地の出来は僅かに異なります。我が子のように愛情を注ぐように、加水量・乾燥の温度、湿度を調整している。

・手打ちの原理を再現した製麺ミキサーを使用し、7段階のローラーで生地をのばし、目的別4段階の約一日の長い乾燥工程を経て製品化している。

・乾燥中の温度、湿度は、複数個所で常にモニタリング、記録されている。

 

○その他の経営改善措置等

・インターネットのお取り寄せサイトにも掲載し、全国的に広くアピールしている。

 

(原料原産地表示の取組)

・原料は、原則として県内及び国内産100%を目途に使用し、そのようにパッケージ表に記載。その他の商品も弊社HACCPチームのもと、時期などで産地が違う原料もすべて管理している。