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受賞者一覧

平成28年度/第38回受賞者

食品産業部門<農商工連携推進タイプ>(2016)
農林水産大臣賞

クレードル食品株式会社

代表取締役社長:山下 邦明
所在地:北海道 網走郡美幌町
業種:調理加工食品製造
> 公式ホームページ

【功績申請の概要】

  • 北海道の広大な大地で育った農産物の付加価値向上を創立理念として、1961年設立された。当時、この理念のもと乾燥野菜であるマッシュポテトフレークの生産から始め、現在ではコロッケを中心とした調理冷凍食品の生産が大半を占めるようになった。 ○創立時の出資者の事業分担は、加工技術を「クレードル興農株式会社(クレードルの名はこの会社から頂いたもの)」、農産原料提供を美幌町農業協同組合、女満別町農業協同組合、津別町農業協同組合(その後、オホーツク網走農業協同組合が入り、現在4JA)、設備・販売を東洋棉花株式会社(トーメン⇒豊田通商⇒豊通食料㈱)である。
  • 創立時の出資者の事業分担は、加工技術を「クレードル興農株式会社(クレードルの名はこの会社から頂いたもの)」、農産原料提供を美幌町農業協同組合、女満別町農業協同組合、津別町農業協同組合(その後、オホーツク網走農業協同組合が入り、現在4JA)、設備・販売を東洋棉花株式会社(トーメン⇒豊田通商⇒豊通食料㈱)である。
  • 現在でもその理念は継続されており、農産原料全体のうち北海道産の比率は94.7%、また、地元株主JA産の比率は42.2%となっている。この様に当社は、地元JA資本と商社資本によって地元農産物の付加価値向上や雇用拡大並びに地域活動により地域農業・地域社会の発展に大いに貢献している。

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【功績申請の具体的内容】

(農商工連携の推進)

○国産農産物の利用、契約栽培の状況

・「農産物の契約栽培については、地元株主4JAと締結し安定した原料確保に努めている。

・農産原料の使用量推移(単位:t)については、国産原料の使用量は増加傾向で推移しており、10年前に比べて25%増加している。

○生産者ヘの技術指導等、農業への支援

・JAの内部組織で、農家の方々で構成される生産者部会に、当社工場で加工食品として使用させていただいた際の原料品質評価をお伝えし、翌年度の栽培意欲に繋がるよう優良原料の評価をさせていただくほか、工場処理時等に問題となった事例があれば発表し、栽培管理上の注意喚起をお願いしている。

・生産者(原料栽培)と加工者(工場加工使用)が共に原料品質を高める関係でなければ良い製品づくりは出来ないと考えており、両者の意見交換会は重要であると考えている。また、JA,生産者が新たな品種導入を検討される上でも、生産性(収量、耐病性など生産者側のメリット)と加工性(当社での加工適性、原料歩留、貯蔵性など最終納品先のニーズに合うかも判断)の両面から適した品種であるかを報告し、情報共有に努めている。  

・生産者団体を工場に招き、工場見学や研修(年3回程度)をおこなうことで、食品製造により関心をもって頂き、農産原料の数量や品質の安定化に向けた取組みをおこなっている。

○国産農産物を利用した新商品開発

・当社の調理冷凍食品はOEM(委託)生産でありますが、農産原料の馬鈴薯・玉葱・南瓜、牛乳につきましては、全て北海道産原料を使用しており、にんじん・コーン・ほうれん草は一部北海道産指定とし、お弁当用、業務用、CVS(コンビニ)向け等幅広い調理冷凍食品をお客様のニーズに合わせて開発を行っている。(年間新規開発:64件、リニューアル:5件)

・なお、牛乳は株主JAより仕入れ自社牛乳工場で殺菌し、クリームコロッケ、グラタン、ソース等に使用をしており、当社の強みの一つである。

 

○販売促進

・当社は株主である豊通食料を通して各得意先に販売を行っている。

・また、農作物の産地指定による商品化など「安心・安全」を前提にした付加価値向上商品の提案を行っている。

 

(地域農業との連携、地域活動等)

○地域社会との連携

・近隣の養豚農家には生産時に発生する野菜残さなどを飼料として無償提供し、また、それ以外の野菜残さや脱水ケーキについては隣町の産廃施設(株主JA運営)に処理を委託し、その中で生産された堆肥は安価な肥料として近隣農家に活用されている。

・また、地元JAの収穫祭には、当社生産品を格安で販売し地域社会との連携に努めている。

・地元商工会議所主催の夏祭り、地元高校の部活動(野球部・吹奏楽部)への寄付を通じて地域活動を行っている。

 

○地域の農協、漁協、地方食品産業協議会等との協力状況貢献

・農業六次化事業の取り組みで地元JAと共同によりレトルトカレー(牛肉・野菜などの材料は地元産)の生産を実施している。

・地元JAとは、収穫前には作況情報の収集等で情報共有を行っており、また、年によっては原料の収量と品位に差が発生しますが、それらの状況に応じて使用用途(冷凍野菜、乾燥野菜)を変更することなどにより、生産物をできるだけ多く購入するよう努めている。

 

○地域の雇用先としての貢献

・雇用は、地元(美幌町及び近隣)から社員・パート・派遣等を採用している。

・社員・パート等475名のうち9割程度は地元採用となっており、地域の雇用先として大いに貢献している。

 

(原料原産地表示の取組等)

・馬鈴薯、人参、南瓜に関しては北海道産を表示している。