受賞者一覧
平成28年度/第38回受賞者
【功績申請の概要】
- ○従来海外原料(アメリカ・カナダ産)大豆を主力(90%)道産大豆を(10%)の割合で豆腐・油揚げを製造・販売してきた が、近年地元生産者と江別大豆プロジェクトを立ち上げ、現在では、輸入大豆(53%)江別産・北海道産大豆(47%)の 使用割合になっている。特に、地元江別産大豆100%の豆腐、油揚げを製造販売し、江別産大豆の地産地消、ブラン ド化に貢献している。 ○豆腐工房菊の家について、昔ながらの手作り製法にこだわり、地元の大豆を使った美味しい豆腐・油揚げをお客 様にお届けする為に直営店を立ち上げ、江別市内に1店、札幌市内百貨店に3店舗を運営している。
(農商工連携の推進)
○国産農産物の利用、契約栽培の状況
・平成18年に、北海道江別市で「国産大豆サミット」が開催されたことをきっかけとし、江別産大豆を用いた新たな地域ブランドの創出を目的として、平成19年7月に「江別大豆プロジェクト協議会」が設立され、この協議会にはJA、大豆生産者、地元豆腐製造業者、地元洋菓子店、地元納豆製造業者、地元醸造業者、江別商工会議所、酪農学園大学、江別市といった多様な主体が参加し、地域を挙げてのネットワーク組織となっており、地元原料へのシフト化を進めている。
・また、地域における大豆作付面積の増加(平成16年91ha→平成20年282ha)もあり地産地消促進の追い風となっ
た。
・これらの取組みにより、当社の原材料大豆使用量は、過去の輸入900t~1,000t、道産20t~30t位の割合から、
「江別大豆プロジェクト」を立ち上げ後は、江別産300t以上、長沼(北海道夕張郡)産100t以上を契約栽培し、輸入
は500t位となっている。
○生産者ヘの技術指導等、農業への支援
・平成12年に農林水産省が設置し、全国農業協同組合中央会(JA全中)と国立研究開発法人農業食品産業技術総合研究機構が運営している「国産大豆品質評価委員会豆腐部会」の委員を当社代表が務め、毎年、全国の新品種大豆の豆腐加工適正を検査している。
・公益財団法人日本特産農産物協会が運営している、「大豆入札取引委員会」の理事を当社代表が務め、入札取引の円滑な運営上必要な事項について審議し意見を述べている。
○国産農産物を利用した新商品開発
・北海道産大豆使用(枝豆・柚子)豆腐、 北海道産大豆使用ジュレ豆腐、北海道産美ざる豆腐、 江別の大豆でつく
った生揚、 江別産大豆使用オリゴノール寄せ豆腐、 江別産大豆使用ヘルシーDo-Fuなどがある。
・ 「江別の大豆でつくった」シリーズとして、木綿豆腐、絹豆腐、生揚げがあり、発売は「木綿豆腐」からスタート。江別市と連携して江別市内の酪農学園大学の学生さんにデザインを公募依頼し採用。その後、絹豆腐、生揚げとアイテムを増やす。(取扱いチェーン数の増加、特売要請の増加に伴い、近年「生揚げ」の出荷数量が大幅に増加。現在月販13万個の出荷実績は、道内カテゴリー別販売数量第1位を連続更新中。)
・「ヘルシーDo-Fu」(江別産大豆使用)としては、(※ヘルシーDoは、北海道食品機能性表示制度の愛称)、近年の少子高齢化に伴う人口減少など、健康年齢の増進・増加が国策として取り上げられている中、元来豆腐は「健康食品的要素の強い伝統食品」と言われており、豆腐だけでも健康食品ですが、北海道食品機能性表示制度の認定材料(ライチポリフェノール加工品)を配合し、美味しくて食べやすい健康豆腐の開発により、国民の健康年齢の増進・増加に少しでも寄与したいと考えた。商品開発に当たっては、低分子ポリフェノールの定量配合(目論見商品内に均等に配合する事)に苦慮した。
○販売促進
・昔ながらの手作り製法にこだわり、地元の大豆を使った美味しい豆腐・油揚げをお客様にお届けする為に直営店を立ち上げ、江別市内に1店、札幌市内百貨店に3店舗を運営している。直接取引では、コープさっぽろ、イオン北海道、セブン&アイホールディングス、アークスグループ、ラッキーがあり、問屋卸売では、国分北海道(トライアル、長崎屋、ホクレン商事、豊月、全日食、ほか)がある。
・以上の他、道外のインフォメーションバザールなどに出展し、問屋、量販店などとの商談により販売促進を図っている。
(地域農業との連携、地域活動等)
○地域社会との連携
・「江別大豆プロジェクト協議会」の会長を担う企業として、江別産大豆の増産と、これを原料とした商品の販売促進を
通じて、プロジェクトの推進に尽力している。
・平成25年度より、江別商工会議所が中心となって江別市の食関連企業が「北洋銀行インフォメーションバザール」
への合同出展を目指し、江別市との連携のもと地域や各企業のPRを行う目的で設置した、「食の集積都市実行委員
会」の実行委員長を担う企業として地域異業種と連携を図り、道内外の販売促進活動に尽力している。
・食を通じて江別と言う街を広く情報発信することで、美味しい江別のイメージ定着化とブランド化を図るため立ち上げた「美味しい江別・大人の食育ブランド化プロジェクト」において、「丸の内シェフズクラブ」などの協力を得て、首都圏で江別の美味しい食材の販売促進を実施する、「美味しい江別実行委員会」の副委員長を担う企業として、プロジェクト推進に尽力している。
○地域の農協、漁協、地方食品産業協議会等との協力状況貢献
・地域の農協、大豆生産者と交流を図り、作付面積、新品種大豆の情報交換を行い、契約栽培100%を実施。
・一般社団法人北海道食品産業協議会の理事を平成11年度から8期16年務め、現在9期目在任中。この間、平成2
5年度から1期2年間会長を務めるなど、地域の食品業界発展に尽力。
○地域の雇用先としての貢献
・現在、本社において110名、直営店において33名を雇用し、地域の雇用先としての役割を担っている。
(原料原産地表示の取組等)
・一般財団法人全国豆腐連合会では、原産地表示についてはガイドラインの中で「表示できる環境になった原料」から表示することになっているが、当社では、次のように原産地表示を行っている。
①江別の大豆で作った木綿豆腐(江別産大豆100%使用)
②江別の大豆で作った絹豆腐(江別産大豆100%使用)
③江別の大豆で作った生揚(江別産大豆100%使用)
④ヘルシーDoーFu(北海道江別産大豆使用) など